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​ホレンコの友 
巻頭言 2025年4月号

  「復活祭の翼」

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日本バプテスト同盟:札幌北野キリスト教会牧師 岡口 学
  

  17世紀イギリスの詩人、ジョージ・ハーバートが書いた「復活祭の翼(”Easter Wings”)」という詩は、翼の形に文章が配置されています。詩は二つの段落に分かれており、1633年に出版された原本では二つの翼が並んでいるように配置されています。日本語訳としては、出版社のふらんす堂のホームページに、森山恵先生の翻訳が掲載されています。イースターにはタマゴが使われます。固い殻からひな鳥が生まれるタマゴは、死を打ち破りよみがえられたイエスさまの復活の象徴とされています。ハーバートの詩の形はこのイースターのタマゴから生まれた鳥の翼を意味しているのでしょう。詩の第一段落では神さまが人間に楽園での生活を与えて下さったにも関わらず罪によって堕落したこと、第二段落では「私」が病を負い、弱く罪深い存在であると表現されています。しかし二つの段落に共通して、中央部分の「With thee(あなたと共に)」という言葉を境として、後半は鳥が翼を広げて飛ぶように、罪と苦難の只中から高く飛ぶことが出来ると詠われています。共にいて下さる「あなた」は詩の一番始めの言葉である「主よ”Lord”」、すなわちイエス・キリストのことです。

  旧約聖書イザヤ書40章31節には、「主に望みをおく人は新たな力を得/鷲のように翼を張って上る。走っても弱ることなく、歩いても疲れない。」という言葉があります。しかしハーバート自身は、詩の中でも言っている通り幼い頃から病気がちで、39歳の時に結核にかかり地上の命を終えています。30代で世俗的な野心を捨て、大都市では無く田舎の牧師として貧しい者の一人として生きることを決めたハーバートの詩で表現されている、より高く飛ぶ力を与えられた翼は、豊かな生活や、健康な身体を得たいというこの世の望みではなく、神さまから与えられた新しい命に復活するという希望の象徴なのでしょう。そして、この希望があればこそ、日々死を近く感じる苦難の中でも、多くの詩を書き続ける力を得たのではないでしょうか。ハーバートが信じたイエス・キリストの復活の命、イースターを通して繰り返し羽ばたく希望の翼が、苦難の中にいる全ての人を力強く、高く飛び立たせて下さいますように。

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