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​ホレンコの友 
巻頭言 2026年2月号

「屋根の穴から差し込む光」

「しかし、群衆に阻まれて、イエスのもとに連れて行くことができなかったので、イエスがおられる辺りの屋根をはがして穴をあけ、病人の寝ている床をつり降ろした。イエスはその人たちの信仰を見て、中風の人に、『子よ、あなたの罪は赦される』と言われた。」(マルコによる福音書2章4~5節)            

日本バプテスト連盟札幌バプテスト教会牧師 西本詩生       
 最近、私たちの教会でちょっと不思議なことが起きました。ある火曜日、会堂に「ドドンドンドン!」と太鼓の爆音が響き渡ったのです。礼拝ではなく、地域の方々が集まっての太鼓の練習。ふだん教会に来ない方々が、笑顔で太鼓を叩き、会堂がまるで夏祭りのような熱気に包まれました。
 教会には、礼拝という「正門」だけでなく、思いがけないところに入り口があるのかもしれません。太鼓の音、幼稚園、地域の集い…。神さまは、私たちが想像する以上に自由な方法で、人々を招いておられるのです。
 マルコによる福音書2章には、家の屋根をバリバリと壊して病人を吊り降ろす人たちが登場します。粘土が剥がれ、土埃が舞い、イエスさまの話を聞いていた人々の頭にまで土が降ってきたかもしれません。普通なら「何てことを!」と怒られてもおかしくない場面です。律法学者たちのように、「ルール違反だ」と眉をひそめる人もいたでしょう。
 けれどもイエスさまは、屋根の穴をまったく気にされませんでした。むしろ、その穴から差し込む光の中で、必死に自分を求める人々の「信仰」を見つめ、「子よ、あなたの罪は赦された」と語られたのです。
 「子よ」――それは、神さまが私たちを家族として迎え入れてくださる呼びかけです。正規の入り口から入れなかった人、整っていない人、必死で助けを求める人に向かって、神さまは「わが子よ」と語りかけてくださる。福音とは、私たちの整わなさを突き抜けて、神さまの方から開けてくださる「風穴」なのだと思います。
 ホレンコの働きもまた、そんな「屋根の穴」のひとつかもしれません。教会の入り口を知らない人の心に、電波や文字を通して、神さまがそっと光を差し込んでくださる。誰かの心に、そっと風が吹き込むように。私たちの語る福音が、思いがけないところに届いていくことを信じて、今日も声を届けていきたいと思います。
 屋根に穴が開いても大丈夫。そこから、新しい光が差し込んでくるのですから。

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